ドッグフードを選ぶポイントは、ドッグフードの水分含有量や与える目的、愛犬のライフステージです。
とはいえ、ドライフードだけでもたくさんの種類があり「このフード!」というのを選ぶのは難しいですよね。
フードの種類だけでなく、どんな種類のフードがどんなコに向いているかも一緒に解説しています。ぜひ、フード選びの参考にしてくださいね。
もくじ
ドッグフードの種類
ドライフード
水分量が10%以下のドッグフード。種類が豊富で、ワンちゃんの好みや目的に合わせて買いやすいフードです。
乾燥しているため、開封後でも常温で長期保存(約1か月)ができます。また硬いため、よく噛むことで唾液の分泌がされ、他のフードに比べて歯につきにくいメリットもあります。
- 全犬種・全年齢において、それぞれのワンちゃんに合うものが多い
- 価格が他のタイプ(ウェット・セミウェット)に比べて安い
- 開封後の保存期間が長い
ウェットフード
水分量が75%程度の柔らかいドッグフード。缶詰やレトルトのパウチに詰められています。
開封しなければ、長期保存も可能です。開封後は早めに使い切り、余ったものは冷蔵庫で保管しましょう。
水分も一緒に摂れるため、お水を飲むのが苦手になってきたシニア犬や、水分を多く摂取する必要のある尿石症のワンちゃんに◎(尿石症のワンちゃんは先ずは動物病院を受診してくださいね)
また、缶タイプは賞味期限が3年ほどあり、水が足りない災害時の非常食としてもおすすめです。なお加熱殺菌を施している製品では、保存料などの添加物が含まれていないものが多いです。
- お魚やお肉の香りが強く、好んで食べてくれる
- 開封しなければ保存期間は長い
- 水をあまり飲まないワンちゃんでも水分を一緒に摂れる
セミモイスト・ソフトドライ
水分量が25~35%程度のドッグフード。ドライフードとウェットフードのちょうど中間の柔らかさです。
香りが強く、ワンちゃんが好んで食べてくれるため、ドライフードと同じように与えている飼い主さんも多いです。
ふっくら感をキープするため、湿潤調整剤などの添加物が使用されています。また、水分を含んでいるため、保存料が使用されている場合も多いです。
- お魚やお肉の香りが強く、好んで食べてくれる
- 保存期間が短い
- 湿潤調整剤などの添加物が使用されていることが多い
目的別
- 総合栄養食
- おやつ
- 療法食
上記の3つが主な目的別フードになります。ワンちゃんが食べる主食は、総合栄養食が基本です。疾患などがあり、獣医の指示があった場合に限り療法食を与えます。
総合栄養食
そのフードと水だけで健康を維持できる栄養バランスのとれたドッグフードのこと。
ほとんどのドライフードはこの総合栄養食となります。
「総合栄養食」と表示する場合は、そのフードが適用となる犬の成長段階も一緒に記載されています。「総合栄養食」と表示するためには、「ペットフード公正取引協議会」が定めている試験を各事業者が行う責任があります。
この表示があるフードはAAFCO(全米飼料検査官協会)の栄養基準を満たしているといえます。
おやつ・間食
しつけのご褒美やワンちゃんの嗜好品として使用されるフードのこと。毎日食べる主食には向いていません。
基本的には水と総合栄養食のフードだけでいい(おやつは与えなくていい)です。でも、飼い主としてはおやつを喜んで食べている愛犬の顔も見たいですよね。
おやつをあげる場合、給与量は1日当たりのエネルギー所要量の20%以内にしましょう。おやつはクセになりやすいので、適切な給与量を守ってくださいね。
ジャーキーやおかし類、歯磨きガムなども間食になります。
療法食
ワンちゃんの病気や疾患の治療補助のために使用されるフードのこと。
特定の病気に合わせて栄養成分の量が調節されています。獣医師の指導の下、使用するのが原則です。
ヒルズやロイヤルカナンといったメーカーが療法食メーカーとして有名です。
その他目的食
- 副食・おかずタイプ
「一般食(おかずタイプ)」などと表記されます。メインフードの嗜好性を高めるために使われます。 - 栄養補助食
「栄養補完食」「サプリメント」などと表記されます。
ライフステージ別
成長段階や妊娠しているかによって必要な栄養バランスが変わります。
子犬用フード
生後2か月~1歳用のフード。
生後1年前後までは、体の成長に必要な栄養をしっかりと補給できる総合栄養食のグロース(成長期の子犬用)を選びましょう。
2か月齢までは脂質を多く含む食事を必要とする一方、2か月齢からは脂質は少なく(ただし、成犬用よりは脂質が高い)、タンパク質を多く含む食事を必要とします。よって、2か月齢を目安にフードを切り替えましょう。
ドライフードを与え始める場合には、いきなりカリカリのドライフードはあげないで!最初はぬるま湯でふやかしたドライフードを与えながら徐々に水分量を減らしていくのがポイントです。
あまり神経質になる必要はありませんが、生後4~5か月齢には、肥満に注意が必要となります。カロリーコントロールに適した食事に切り替えることも検討しましょう。
避妊去勢後は給与量を目安として3割減らすか、避妊去勢をしたワンちゃん用のフードに切り替えましょう。
- ドライフードをふやかしたものから徐々に(ドライフード)カリカリへ移行
- 総合栄養食のグロース(成長期の子犬用)を選ぶ
- おやつは偏食の原因にもなるので、上手に使って
成犬用フード
1~7歳前後用のフード。
ただし、どのフードがいいかは、ワンちゃんの運動量(アジリティなどのスポーツをするか)や犬種、体型(太りすぎていないか)によって異なります。
長く付き合っていくフードとなるため、飼い主さん自身がしっかりとフードを見極めましょう。また、愛犬とフードの相性をしっかりとチェックすることが大切です。
- ワンちゃんのタイプによってフードは異なる
- 飼い主さん自身がフードを見極め、愛犬との相性をチェックする必要がある
シニア犬用フード
7歳以上のシニアのワンちゃん向けフード。
運動量や基礎代謝が低下するため、低脂肪・低カロリーになり、関節サポートなどの成分が配合されているフードが多いです。
また心臓病や腎臓病に配慮して、特定の栄養素の含有量を制限したフードもあります。(ワンちゃんの亡くなる原因の第2位は心臓病、第3位は腎臓病です)
選り好みが激しくなるコも多いため、ウェットやセミウェットフードなどをあげるのも◎
シニア犬用のフードは健康寿命を延ばすことを目的として設計されています。そのため、7才を超えたら健康なうちにシニア向けのフードに切り替えましょう。
- シニアの生活を補助してくれるような成分が配合
- ドライフード以外のフードも検討してみる価値あり
- 健康なうちにシニアフードへ切り替えることが大切